シックハウス症候群って?

投稿日:2015年07月12日

皆さんは、「シックハウス症候群」という言葉を聞いたことはありますか?
聞いたことはあるけど、具体的にどういうこと?という方がほとんどだと思います。
今回は、あまり知られていない、シックハウスの本当の怖さを皆さんにお知らせします。

 

これは、少し前になりますが、子供たちの健康を考え、木造(集成材)に建て替えた関東のある幼稚園で、園児たちが次々と頭痛・めまい・ぜんそく・アトピー等の症状に見舞われてしまいました。
不審に思った園長は政府機関と共に調査し、結果的に当時推奨されていた集成材や内装材から過剰なホルムアルデヒドが検出され、これが原因だとわかりました。

その後全国的に同様のケースが一般住宅にも認められ、こういった症状を「シックハウス症候群」と呼ぶようになったのです。

目次

  • F☆☆☆☆なら安心なんでしょ?
  • 国の規定はどうなっているの?
  • じゃ~、どうすればいいの?

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 F☆☆☆☆なら安心なんでしょ?

現代の住宅に使われている材料には、接着剤や塗料、溶剤など様々な化学物質が使われています。
建材だけでなく、いす、テーブル、ビニールクロス、カーテン、といった家具や、衣類の防虫剤や室内で使用する殺虫剤、洗剤として使っている石鹸、シャンプー、リンス、そして食べ物にも保存料や食品添加物が使われております。
厚生労働省は、化学物質と上手く付き合う工夫をしなければならない(???)、とまで言っています。
建築基準法では、平成15年7月以降、ホルムアルデヒドの放出量を25℃以下の時に0.08PPM以下(夏は常温で超えちゃいますよね!つまり、余計に危険度は上がってしまうということなのです。)、そしてクリルピリホスの使用を禁止しています。
この2種類が規制されている材料にF☆☆☆☆の認証が与えられています。果たして、この2種類の規制のみで安全なのでしょうか?

 国の規定はどうなっているの?

文部科学省は学校環境衛生の基準の中で建築基準法に定める物質の他にも、トルエン、キシレン、パラジクロロベンゼン、エチルベンゼン、スチレンを指定しています。(ん?)
厚生労働省では化学物質の室内濃度指針値を設定しており、上記の他に更にフタル酸-n-ブチル、テトラデカン、フタル酸ジ-2-エチルヘキシル、ダイアジノン、アセトアルデヒド、フェノブカルブを指定しています。(んん?)
とするとわかってくるのは、建築基準法は、厚労省が規制している、これら13種類の化学物質のうち2種類の規制しかしていないという事実です。
他の11種類の物質を使っても建築基準法では合法だということになります。(え”~っ!それでは、建築基準法で安全と言われている、F☆☆☆☆の材料でも、文部科学省や厚生労働省の見解ではダメってことなんですね!
縦割り行政の責任なのか、製造者保護の観点からなのかは分かりませんが、建築材料には危険物質が入っていてもF☆☆☆☆の認証は得られるということです。
では、国はどうしているのかというと、ここで「計画換気」という言葉が出てきます。
計画換気とは、室内の空気を住宅の場合、換気回数を0.7回/時間 以上しなさいというもので、各お部屋の空気を1時間で0.7回入れ替えるというものです。
つまり約1.5時間でお部屋の空気がすべて入れ替わるというものです。
約1.5時間で入れ替えないと、建築基準法で規制していない化学物質を吸ってしまい、体の具合が悪くなってしまうからです。
しかし、約1.5時間で1回ですから、24時間だと16回、つまり、1日でお部屋の空気が16回も入れ替わることになります。
そうすると、折角、冷暖房をしていても無駄にエネルギーを排出していることになります。
これは、省エネルギーの観点から見ても解せない話です。
これらの要因は、本物の材料を使っていないからだと私は思います。

 

 じゃー、どうすればいいの?

本物の材料を使えば、化学物質も出てきませんし計画換気も必要ありません(もちろん、キッチンやトイレ、浴室の局所換気や、室内の水蒸気や二酸化炭素濃度を低くするための換気は必要です)。
人類は進歩したことによって、利益のために偽物を如何に本物に見せるかを追求してきたように思います。
その結果、そこに住まう方の健康を損ねてしまったという恐ろしいものになってしまいました。
では、どうしたらよいのか?次回では、具体的な方策について解説していきたいと思います。
私たちは余り知られていないこれらの事実を多くの皆さんに知ってもらい、快適な住まいで幸福に暮らしていただきたいと考えています。

この記事を書いた人

田中 榮一郎

田中 榮一郎

理想の家を毎日追い続けています! 皆様の家を造るにあたって、私の経験が活かせればこの上ない幸せです。 一級建築施工管理技士・宅地建物取引士

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2015年7月12日 投稿|