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<レッドウッド≠RedWood>
日本に限らず、木は昔から人々の生活に身近なものでした。そのため、国や地方によって呼び方が違ったり、商売上の特別な名前がつけられていたりします。

<日本のレッドウッドとアメリカのレッドウッドは違う?>
実は、日本でよく言う「レッドウッド」と、アメリカの「レッドウッド」は違います。集成材などによく使われる「レッドウッド」という呼び方は商品としての名前で、和名では「オウシュウアカマツ」と言います。名前の通り、ヨーロッパやシベリアで多く見られるマツ科の樹種です。一方、アメリカにも「レッドウッド」と呼ばれる木がありますが、これは「セコイアメスギ」というスギ科の巨木のことで、アメリカの西海岸に育ち、高さ100メートルを超える世界で最も樹高が高い木です。

<ほかにもあるこんな名前>
集成材などによく使われる「ホワイトウッド」という木は、和名では「オウシュウトウヒ」と言います。ヨーロッパのほぼ全域で見られる樹種で、「ドイツトウヒ」、「ヨーロッパスプルース」という呼び方もあります。また、よく「ラワン材」という名前を耳にしますが、これはフタバガキ科という植物の総称で、フィリピンでの呼び方です。フィリピンやインドネシアなど、熱帯地方に多く分布しています。同じ木のグループをインドネシアでは「メランティ」と呼ぶことがあります。

<アテはアテでも>
「あて」は、一般的には木の欠点のことを言いますが、石川県の方言では「ヒノキアスナロ」を「アテ」と呼びます。石川県では能登地方を中心にヒノキアスナロが広く植林されており、建築や土木材のほか、輪島塗の木地にも使われています。また、県の木にも指定されています。ちなみに、ヒノキアスナロは、ヒノキ科アスナロ属に分類される針葉樹で、ヒバとも呼ばれます。

<ベイマツはマツではない?>
慣習で呼ばれる名前も多いことから、「マツ」という名前がついているにもかかわらず、生物学的にはマツの仲間ではない樹種がたくさん流通しています。

<ベイマツは「トガサワラ属」>
アカマツ、ベイマツ、カラマツ、エゾマツ、トドマツは「マツ」という名はついているものの、生物学的には違う仲間に分類されます。植物は、花や実の構造から分類されており、大きなグループを「科」、細かいグループを「属」と言います。「属」は、進化の過程をさかのぼったときに到達する祖先のことです。つまり、属名から樹種の仲間が分かるわけです。5樹種のそれぞれの属名を見ると、アカマツはマツ属、ベイマツはトガサワラ属、カラマツはカラマツ属、エゾマツはトウヒ属、トドマツはモミ属で、みな違う属に分類されており、心材の色や用途なども異なります(下表)。ちなみに、日本には単に「マツ」と言う名前の木はありません。マツ科マツ属に分類されている木のことを一般に「マツ」と呼んでいるのです。

  属名 心材の色 用途
アカマツ マツ属 淡赤褐色 建築(梁・桁)、土木、箱、船舶、経木、木毛、パルプ
ベイマツ トガサワラ属 褐色〜赤褐色 建築(梁・桁・土台・造作・建具)、船舶、家具、枕木、合板
カラマツ カラマツ属 褐色 建築(梁・土台・仮設)、土木、船舶、パルプ
エゾマツ トウヒ属 淡黄白色 建築、パルプ、器具、土木、船舶、車両、包装、機械、楽器、経木など。特殊用途として、ピアノ響板、ヴァイオリンの表板、屋根柾など。
トドマツ モミ属 灰白色 建築(板・貫など)、土木、包装、器具。特殊用途としてはモミチェスト、棺、卒塔婆(そとば)など。
(財)日本木材総合情報センター発行 「木材の基礎知識」より作成

<スギじゃないのに「ベイスギ」>
ほかにも紛らわしい名前はいろいろとあります。同じ「スギ」という呼び方でも、日本のスギは「スギ科」、ベイスギは「ヒノキ科」で、これは材の色がスギに似ていたことから呼ばれることになったと言われます。ちなみに、ベイヒ(米檜)、ベイヒバ(米ヒバ)は、ヒノキと同じ「ヒノキ科」、ツガとベイツガは同じ「マツ科」、ベイモミはモミと同じ「マツ科」です。このように、木にはその国や地方によってさまざまなネーミングがあるため、慣習で使っている名前が、実は違うものを指していたり、逆に違う名前でも同じものだったりということがあるのです。

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